http://www.murakami21.com 村上広域情報誌2001
  
 新潟動物ネットワーク  
No.107

東北地方太平洋沖地震 被災地応援ボード 
~ペットを飼っている被災者のみなさまへ~
http://ndn2001.com/ndn/animal-support/index.html


NDNでボランティアをして思うこと

新潟動物ネットワーク(以下NDN)でボランティアをするようになって1年が経過しました。私は主に譲渡会場で,会ののぼりを立てたり,会場の設営をお手伝いしています。
会に入ったきっかけを尋ねられることがありますが,動物が好きで,新潟のタウン誌でNDNの存在を知って,譲渡会会場に直接行って,係の人に声をかけたという,それだけのことです。ただその時,「動物のボランティアは地味な仕事だよ」と言われたことを覚えています。その言葉は,その場の苦労や喜びに身を浸したことのない人でなければ,出ない言葉ではないかと感じました。その言葉は今でも,会で活動するとき,自分を内から律したり支えたりしてくれます。
私は動物を好きですが,動物は私の事を好きなのかしらと考えることがよくあります。実家のオカメインコのピーちゃんは,私が帰ってくると,威嚇するために,かごの上までよじ登り,とび蹴りを仕掛けてきます。5年前までいた雑種犬のゴロウは,私の顔を見ると,目を逸らしため息をつきました。このような娘の様子をみて,実家の父母は,普段自分たちがどれだけ,ピーちゃんやゴロウに愛されているのかを娘に自慢します。父親は「インコは群れで行動するからな」と,まるで見てきたように語り,そのたび私は「じゃあ私はもう木村家の群れじゃないのかい」と心の中でつぶやきます。しかし,相手が違うだけで,まったく愛情表現が違う彼らを見ていると,インコや犬の皮をかぶってはいるけれど,なかなか大した中身がはいっているのだろうなと感じます。それは逆に向こうから見たら,私は人間の皮をかぶってはいるけれど,中身は大したことないなと,彼らに見透かされているということかしら,とも思いますが。
 文筆家の池田晶子は,自分自身の愛犬について書いた文章が英訳された際,「dog shirt」という訳が付きそれが気に入ったと述べています。池田晶子にとっては,愛犬は犬とただ称されるものでなく,「犬の衣をまとったかけがえのないもの」であったのでしょう。NDNの活動をしていると,動物の衣の奥まで見通すような,そこまで動物に対して深く愛情を持てるのかと,ただ脱帽し尊敬してしまう保護者さん達に会うことができます。そのような保護者さんの元で,動物たちはそれぞれの個性を認められ,本当に幸せそうにしています。
 しかしその関係を築くまで,動物や人はどんな悲しみや苦しみを通ってきたのだろうと思います。譲渡会で里親希望の方が出ると,私はすぐ良かったと喜んでしまいますが,保護者さんたちは,手放しで喜ばれません。彼らが本当に譲渡先で幸せになる日まで見届けようとする気持ちでおられるのだと思います。(もちろん里親さんとの出会いは喜ばしいことですよ!)私はそのまなざしがとても好きです。私の担当はそれほど難しくない,会場の設営や運搬です。NDNのボランティアに参加しませんか?お待ちしております。
新潟動物ネットワーク
木村 紫乃 
平成24年12月1日掲載

新潟動物ネットワーク  バックナンバー
1 里親探しています。 2 なぜ、のら猫になるの?(その1)
3 なぜ、のら猫になるの?(その2) 4 なぜ、のら猫になるの?(最終回)
5 「馬」のこと 6 犬班の譲渡活動について
7 学校啓発班の活動 8 多頭飼育班の活動について
9 フリマの活動について 10 動物虐待を考える
11 レクレーション活動について 12 中越地震における新潟動物ネットワークの対応
13 「お礼状発送係り」を担当して 14 2004年度会報作成を担当して
15 携帯当番を担当して 16 ボランティア活動とお金
17 “動物好き”に翻弄される動物たち 18 「生きる使命を与えられた動物たち」
    ~猫の一時保護を通して~
19 パネル展と講演会のお知らせ 20 一時保護で変わる犬の運命
21 動物たちを考えるパネル展 22 外国人の目から見た日本の動物たち
23 猫の飼主探しから、素敵な出合い 24 村上東中学校で「命の大切さについて」
25 「動物たちへ少しのお手伝い」 26 「冬の野良猫」
27 小さな命を救いたい 28 うさぎとラビットファー
29 捨て猫しゅんすけと新潟動物ネットワーク 30 リニューアルしました
31 今年は写真展とトークショー 32 優しい出会い
33 小さな命の移動販売 34 クーちゃんと暮らして
35 山に捨てられた猫 36 こどもたちに「命の大切さ」を伝える活動
37 ある犬の繁殖場 38 ある繁殖業者の廃業
39 愛犬からのメッセージ 40 聴導ねこ誕生!?
41 新潟動物ネットワークに参加して 42 気になっている事
43 中越沖地震 44 NDNフェスティバル「身近な動物問題に目を向けて」
45 NDNフェスティバル
 「身近な動物問題に目を向けて」を終えて
46 猫の譲渡会をします
 47  動物との係わり合いとアクシデント 48  NDN カレンダー
 49 雑感・携帯当番 50 犬の一時保護活動を通じて
51 ホームページのリニューアル 52 大平森林公園での犬の譲渡会を終えて
53  犬と猫の譲渡会 54 子猫を拾ってしまった
55  今年のフェスティバルは盛り沢山 56 進化していくNDNフェスティバル
57  譲渡会を終えて思う事(犬班) 58 「わんにゃんカーニバルIN朱鷺メッセ」を視察して
59 子猫を拾って  60 カレンダー送付係を担当して
61 猫の譲渡会での出会い 62 高齢猫「ぽっつ」
63 新潟動物ネットワーク(NDN)のスタッフとして 64 犬好きおばさんの話
65 気になる季節になりました 66 ゴールデンルール
67 新潟市で猫の不妊手術の助成金制度 68 今年もNDNフェスティバル2009開催!!
69 犬たちの暑い夏 70 「猫にピアス」
71 えほんのよみきかせ 72 犬の譲渡にまつわる思い
73 新年の始まりの交流 74 ホメオパシー勉強会
75 トラちゃんとミケちゃん 76 黄色いエンヤコラ
77 にょろ松イリュージョン 78 切なる夢
79 NDNフェスティバル2010 80 NDNフェスティバル2010
81 小さな命 82 赤い首輪
83 見果てぬ猫の楽園 84 継続は力なり
85 ペットショップに行く前に
        …ぜひ犬猫譲渡会へ!
86 雪の日に保健所を訪ねて
87 全ての尊い命 88 大震災に思うこと
89 恒例!
  NDNフェスティバル 2011のお知らせ
90 猫算(ねこざん)恐るべし!!
91 インターネットと現実
~ボランティアに保護されている犬猫は福島県だけで1300匹以上いる~
92 『同伴避難』~
~家族だからずっと一緒~~児玉小枝著~~出版に寄せて
93 「たくさんの想い」 94 新潟県動物保護管理センターにおける保護動物の譲渡活動について
95 NDNの活動を振り返って 96 新潟県のみなさまのお蔭で。
97 子供達と考えるペットの命〜 学校訪問活動 98 今年も猫の季節が近づいてきました
99 NDNのボランティアとして参加してみて 100 6月24日開催
 ★NDNフェスティバル2012「震災を考える」(1)
 〜新潟県初
  「太田康介氏・のこされた動物たち写真展」開催〜
101 6月24日開催
★NDNフェスティバル2012「震災を考える」(2)
〜新潟県は「ペット同伴避難訓練発祥の地」です〜
102 NDNフェスティバル「震災を考える」を終えて
103 「新潟県動物愛護センター見学記」 104 「動物愛護フェスティバル」
105 <動物の愛護及び管理に関する法律が改正されました> 106 涙の数は人間のためより動物の方が多い

新潟県動物ネットワークさんから、切実なメッセージを戴きました。
   もう一度ペットとはを考えてみませんか・・・・
新潟動物ネットワーク 090-2844-4881  メールndn2@ndn2001.com
  http://ndn2001.com
※里親になってくださる方はこちらから(H23.1 リンク変更)
  http://ndn2001.com/owner/index.htm
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