新潟動物ネットワーク No.2 | |
なぜ、のら猫になるの?(その1) |
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雪が積もりました。新潟も本格的な冬になりましたね。 この季節になると気になるのが、街中のいたるところで生活している「飼い主のいない猫=のら猫」のこと。道路や駐車場に猫の小さな足跡を見つけるたびに、住む家のない猫たちが、雪や風をどこでしのいでいるのか、食べ物は足りているかなどを考えて切なくなります。 ゴミ箱を荒らしたり、民家の庭先に入り込んだりと、何かとやっかいもの扱いをされることの多いのら猫ですが、一方で、心優しい人たちにエサをもらったり、お家を与えられたりして生き延びているこの猫たちは、いったい、どうしてのら猫になったのでしょうか。 まず、野生の猫というのは、日本ではイリオモテヤマネコやツシマヤマネコなどごく一部で、現在、私たちが街中で見かける猫は野生動物ではなく、すべて元は飼い猫だった猫たちです。日本には、中国から仏教が伝わった奈良時代の初めに、経典がネズミにかじられるのを防ぐために船で連れてこられたのが最初と言われています。 古くは、古代エジプトの時代から、猫は人間と暮す生き物でした。それが、現代、人間の都合で捨てられ、または家からさまよい出て迷子になって、自力で生きていかなければならなくなり、人の目から隠れるようにして暮しています。けれども、人間中心の社会は外で暮す猫にとって決して楽な場所ではありません。交通事故、虐待や販売目的の猫獲り、駆除と称する犯罪に当たる殺傷、飢え、病気、etc. しかし、どんなに冷たく追い払われても、人間と共に生きてきた猫は、やはり人の暮す場所でしか生きていけないのです。 平成14年に新潟県で殺処分された猫の数は4,995匹、そのうち1,978匹(約40%)が飼い主による持ち込みです。この数は、過去10年間、ほとんど変わっていません。全国的にみれば、犯罪や事故、殺処分などで、1年間に100万匹以降の猫が不幸にも死んでいます。 このようなことがどうして起きているのでしょうか。 次回は、その原因についてお話してみたいと思います。 新潟動物ネットワーク/猫班
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