新潟動物ネットワーク No.75 |
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トラちゃんとミケちゃん |
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去年の春、家の庭に茶トラの雄ネコがやってくるようになりました。早速トラちゃんとネーミング。私達夫婦が何もせずに見守っていた事もあり、日々行動は大胆に!踏ん反り返っての昼寝、網戸越しに「フニャフニャ」と、うちのネコと会話している日も。とっても微笑ましい光景なのですが、季節は春。どこかでトラちゃんがパパになる事も想定されます。トラちゃんには去勢手術に行ってもらう事にしました。捕獲までの1週間は、毎日同じ時間にご飯をあげ続けました。捕獲器を仕掛けた当日も、ご飯タイムに遅刻せずにやってきたトラちゃん。何の疑いもなく、捕獲器のご飯に一直線。そのまま病院に。捕獲までの負担が小さかったとは言え、ケージも、病院までのドライブも野良猫のトラちゃんにとっては初体験です。手術を終えたトラちゃんを迎えに行くと、鳴く気力もなく、ただジッとしていました。こんな怖い思いをして、もう、我が家の庭にやって来ることはないだろう。。。そう思いました。 でも、次の日。トラちゃんは玄関の前で「ニャン!」と鳴き、ご飯タイムに遅刻せずにやってきたのです。それ以来、トラちゃんは我が家の外猫となりました。 と、終わるはずだったのですが。それから1ヶ月程経ったある日。ご近所の奥様が我が家を訪ねていらっしゃいました。「庭の猫ちゃん、飼い猫ですか?」 広い住宅街、猫が好きな方も、嫌いな方も・・・。苦情かな?と弱気になっていると。「あの猫、うちの子猫のお父さんなんです」と奥様。トラちゃんは手術済なのに???。詳しく聞いてみると、野良猫のミケちゃんにご飯をあげていたところ、2週間程前から子猫を3匹連れてくるようになり、どうしていいか困っている。さらに、その子猫はミケちゃんとトラちゃんの子供だ。と言うのです。奥様のお宅を訪ねると、子猫と一緒のトラちゃんの姿が。。。手術は一足遅かったようです。この日から、主婦二人のとっても小さな保護活動がスタートしました。2匹の子猫には無事、里親さんが決まりましたが、2匹の子猫が貰われていった夜。ミケちゃんは、近所を大声で鳴きまわり、子猫を探しました。その声が耳から離れなかった私達。話し合いの結果、地域猫としてミケちゃんと残り1匹の子猫を世話することにしたのです。手術には、NDNの助成金制度を利用し、主婦のお小遣いでも無理なく病院に連れて行くことができました。地域の繋がりが薄れつつある昨今、猫達には顔の見えるご近所付き合いを与えて貰ったと思っています。あの時の子猫も1歳になります。毎年、街がピンク色に染まる春、猫に奮闘した日々を思い出すことでしょう。子猫の名前は「さくら」です。 このコラムを読んでいらっしゃる方の中にも野良猫に餌をあげている方がいらっしゃるかもしれません。春は猫の出産シーズンです。地域猫の活動は決して難しいものではありません。私でもできたのですから。皆さんもその一歩を踏み出してみてください。 |
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新潟動物ネットワーク会員/BSNラジオパーソナリティ 大杉りさ |
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平成22年4月1日掲載 |
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新潟動物ネットワーク 090-2844-4881 メールndn2@ndn2001.com http://ndn2001.com 新潟県動物ネットワークさんから、切実なメッセージを戴きました。 もう一度ペットとはを考えてみませんか・・・・ ※里親になってくださる方はこちらから※ http://www17.plala.or.jp/ndn/ |
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