http://www.murakami21.com 村上広域情報誌2001
  
 新潟動物ネットワーク  
No.98

東北地方太平洋沖地震 被災地応援ボード 
~ペットを飼っている被災者のみなさまへ~
http://ndn2001.com/ndn/animal-support/index.html


今年も猫の季節が近づいてきました

 4年ほど前から、ある施設に捨てられたり、迷い込んで来た猫たちの里親探しのお手伝いを個人的にしています。周囲には一般住宅がない広い敷地に現在50匹ほどの猫がいて、個人のお宅の飼い猫とまではいきませんが、できる範囲でお世話をしてもらっています。話を聞くと、10数年前に1匹の猫が捨てられたことから始まったそうです。その猫はお腹に赤ちゃんがいて、子猫を産んだ後に不妊手術をして、里親探しで残った子猫は施設のアイドルになりました。敷地でのんびりと過ごす猫が幸せそうに見えたのか、その後、少しずつ、猫が捨てられるようになったそうです。

「子猫が産まれたから捨てに来た。」
「ここに捨てれば、猫はしあわせだろう。」

 捨てる人が何を思って猫を連れてくるのかわかりませんが、その数はどんどん増えて、昨年は、1年間で30匹以上の猫が捨てられてしまいました。(正直言って、この数は恐怖です。)子猫は里親探しをして、成猫は里親探しをしつつ、メスは全て不妊手術をして、オスは(全て手術すべきですが)状況に応じて順番に手術をしています。昨年は猫パルボという怖い病気で10匹以上が亡くなる悲しい出来事があり、今はワクチン接種もしています。敷地の中を自由に過ごす猫と、専用の猫部屋で過ごす猫の2つがあり、子猫はそれとは別にケージで保護しています。

 しかし、そもそも、これらの猫たちは、施設で飼うためにいる猫ではありません。医療費も食費も大変な額になります。広い敷地では監視カメラを設置することもできませんし、看板を立てれば逆効果になってしまうでしょう。こんな状況を見るに見かねて里親探しの手伝いを始めるうちに、捨て猫問題に怒り心頭・・・いえいえ、現実を肌で感じるようになりました。不妊去勢手術の必要性を理解していない人がいかに多いか、猫を捨てることを安易に考えている人がいかに多いか。そして、これほどのケースではないにせよ、捨て猫やのら猫と偶然関わってしまった人は、捨てた人の無責任さに腹立たしさを感じながらも、罪のない猫たちを救う為に自分の時間とお金を使うわけです。

3月に入り、猫にとっては繁殖のシーズンに入ります。
今ならまだ、間に合います。
飼い猫を外に出している方は、どうか、手術をしてください。
のら猫に餌だけを与えている方は、勇気を出して手術をしてください。
そして、自分が世話をしてきた猫を絶対に捨てないでください。
 
 NDNでは、のら猫のお世話をしている方に対して不妊去勢手術の助成金制度を設けています。毎月1回、譲渡会を開催して、新しい飼い主さんとの縁結びもしています。捨てる行為に怒りを覚えつつ、愛情溢れる優しい里親さんと巡り会えたときの喜びは、何にも代え難いものがあります。今年はみゃーみゃーというかわいらしい声を、どうか聞かずに済みますように・・・。
岡田 朋子
平成24年3月1日掲載

新潟動物ネットワーク  バックナンバー
1 里親探しています。 2 なぜ、のら猫になるの?(その1)
3 なぜ、のら猫になるの?(その2) 4 なぜ、のら猫になるの?(最終回)
5 「馬」のこと 6 犬班の譲渡活動について
7 学校啓発班の活動 8 多頭飼育班の活動について
9 フリマの活動について 10 動物虐待を考える
11 レクレーション活動について 12 中越地震における新潟動物ネットワークの対応
13 「お礼状発送係り」を担当して 14 2004年度会報作成を担当して
15 携帯当番を担当して 16 ボランティア活動とお金
17 “動物好き”に翻弄される動物たち 18 「生きる使命を与えられた動物たち」
    ~猫の一時保護を通して~
19 パネル展と講演会のお知らせ 20 一時保護で変わる犬の運命
21 動物たちを考えるパネル展 22 外国人の目から見た日本の動物たち
23 猫の飼主探しから、素敵な出合い 24 村上東中学校で「命の大切さについて」
25 「動物たちへ少しのお手伝い」 26 「冬の野良猫」
27 小さな命を救いたい 28 うさぎとラビットファー
29 捨て猫しゅんすけと新潟動物ネットワーク 30 リニューアルしました
31 今年は写真展とトークショー 32 優しい出会い
33 小さな命の移動販売 34 クーちゃんと暮らして
35 山に捨てられた猫 36 こどもたちに「命の大切さ」を伝える活動
37 ある犬の繁殖場 38 ある繁殖業者の廃業
39 愛犬からのメッセージ 40 聴導ねこ誕生!?
41 新潟動物ネットワークに参加して 42 気になっている事
43 中越沖地震 44 NDNフェスティバル「身近な動物問題に目を向けて」
45 NDNフェスティバル
 「身近な動物問題に目を向けて」を終えて
46 猫の譲渡会をします
 47  動物との係わり合いとアクシデント 48  NDN カレンダー
 49 雑感・携帯当番 50 犬の一時保護活動を通じて
51 ホームページのリニューアル 52 大平森林公園での犬の譲渡会を終えて
53  犬と猫の譲渡会 54 子猫を拾ってしまった
55  今年のフェスティバルは盛り沢山 56 進化していくNDNフェスティバル
57  譲渡会を終えて思う事(犬班) 58 「わんにゃんカーニバルIN朱鷺メッセ」を視察して
59 子猫を拾って  60 カレンダー送付係を担当して
61 猫の譲渡会での出会い 62 高齢猫「ぽっつ」
63 新潟動物ネットワーク(NDN)のスタッフとして 64 犬好きおばさんの話
65 気になる季節になりました 66 ゴールデンルール
67 新潟市で猫の不妊手術の助成金制度 68 今年もNDNフェスティバル2009開催!!
69 犬たちの暑い夏 70 「猫にピアス」
71 えほんのよみきかせ 72 犬の譲渡にまつわる思い
73 新年の始まりの交流 74 ホメオパシー勉強会
75 トラちゃんとミケちゃん 76 黄色いエンヤコラ
77 にょろ松イリュージョン 78 切なる夢
79 NDNフェスティバル2010 80 NDNフェスティバル2010
81 小さな命 82 赤い首輪
83 見果てぬ猫の楽園 84 継続は力なり
85 ペットショップに行く前に
        …ぜひ犬猫譲渡会へ!
86 雪の日に保健所を訪ねて
87 全ての尊い命 88 大震災に思うこと
89 恒例!
  NDNフェスティバル 2011のお知らせ
90 猫算(ねこざん)恐るべし!!
91 インターネットと現実
~ボランティアに保護されている犬猫は福島県だけで1300匹以上いる~
92 『同伴避難』~
~家族だからずっと一緒~~児玉小枝著~~出版に寄せて
93 「たくさんの想い」 94 新潟県動物保護管理センターにおける保護動物の譲渡活動について
95 NDNの活動を振り返って 96 新潟県のみなさまのお蔭で。
97 子供達と考えるペットの命〜 学校訪問活動 98 今年も猫の季節が近づいてきました

新潟県動物ネットワークさんから、切実なメッセージを戴きました。
   もう一度ペットとはを考えてみませんか・・・・
新潟動物ネットワーク 090-2844-4881  メールndn2@ndn2001.com
  http://ndn2001.com
※里親になってくださる方はこちらから(H23.1 リンク変更)
  http://ndn2001.com/owner/index.htm
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