新潟動物ネットワーク No.71 |
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えほんのよみきかせ |
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NDNの学校訪問活動では、低学年のこどもたちには、ビデオの映像では刺激が強過ぎるので、何か違うものでとご依頼があると、最近はスタッフも芸達者になって人形劇もやりますが、最初のうちは、困ったときの「えほんのよみきかせ」ということでよく取り入れていました。 訪問活動は、お話・ビデオ・同伴動物とのふれあいの構成でやっていました。初めてビデオ以外のものでとご依頼を受けたときに、これからのこともあるし、断るわけにいかないし、何かしなくてはと、追い詰められ発したのが、「絵本でも読みましょうか?」でした。他の方の反応は、「えっ?誰が?」。大人になって絵本を読むとは、子供のころの覚えている絵本と言えば、恥ずかしながらディズニー絵本くらいの人間が、絵本の読み聞かせなんて、自分の豹変に自分自身が驚きなのですから、他の方の反応も無理はありません。 家庭文庫のお手伝いをすることで、まさかこんな変化をもたらすとは思いもしませんでした。お手伝いを始めたころは “遊びのお兄さん”でしたが、元小学校司書のスタッフの方から手ほどきを受けて、毎週1冊こどもたちに絵本を読むことになり、いつの間にか“おはなしのおじさん”となってしまったのでした。15年続いた家庭文庫「つるくさぶんこ」は、今年の夏に役目を終えるように閉鎖されました。家庭文庫にかかわったおかげで、「えほんのよみきかせ」が特技の一つになったわけです。それが、動物愛護のボランティアに生かせるとは思いもしませんでした。 最初にビデオ以外でと依頼されたのが、新潟市小針小学校の1年生でした。選んだ本は、「ワンワンワン―捨て犬たちのちいさなおはなし」(さかざき ちはる/著WAVE出版刊)でした。この本は、大人向けの絵本で、小さすぎて絵本の読み聞かせには不向きでした。どうこの問題を解決するか、思いついたアイディアが、絵本の映像を見せながら読む方法でした。絵本を見開きごとに読む時間を計り、その時間に合わせて、見開きページをホームビデオで撮影して、映像を作るという大変な作業となりました。小針小学校では、このビデオをプロジェクターで投影して、本を読んでいました。その後の酒屋小学校では、学校さんから投影機を使わせていただき、本をそのまま大きく映し出して読むことができました。投影機はすごく楽でしたが、映像を見せることが「えほんのよみきかせ」なんだろうか?と思いました。「えほんのよみきかせ」は、映像ではなく絵本を見ることが大事なのだと、こだわりがありました。 動物愛護の絵本には、「えほんのよみきかせ」向きの絵本があまりありません。NDNで小学校に寄贈している「ワンワンワン―捨て犬たちのちいさなおはなし」や「名なしのこねこ」(とりごえまり/著 アリス館刊)は、本が小さかったり、文字数が多かったりと、「えほんのよみきかせ」には向きません。活動に合った絵本が見つからず苦労しているときに出合った本が、「いのちのまつり~ヌチヌグスージ」(草場一寿/著 サンマーク出版刊)でした。この絵本は、命のつながりがわかる仕掛けのある絵本です。この仕掛けにこどもたちは驚き、歓声をあげます。たくさんの命がつながっていて、自分の命があり、そして次の世代につないでいく命なのだとわかります。この本と出合ってから担当した学校訪問では、ビデオ以外でとご依頼を受けると、動物愛護とは関係ないのですが、命の大切さがわかる絵本を読みますがよろしいでしょうかとお断りしてから、ご依頼を引き受けることにしています。毎回、絵本の読み聞かせから動物愛護の話へとつなげるのに、結構強引でこどもたちから突っ込まれますが、何とかうまくいっています。 「えほんのよみきかせ」は、まさかこの風貌で絵本の読み聞かせをするとは誰も思わないので、読み終えるとびっくりして、担任の先生にも好印象を与えるようです。みなさんも聞いてみますか?これからも機会があれば「えほんのよみきかせ」を続けていけるとうれしいです。 |
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新潟動物ネットワーク/学校啓発班 門倉 英司 |
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平成21年12月1日掲載 |
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新潟動物ネットワーク 090-2844-4881 メールndn2@ndn2001.com http://ndn2001.com 新潟県動物ネットワークさんから、切実なメッセージを戴きました。 もう一度ペットとはを考えてみませんか・・・・ ※里親になってくださる方はこちらから※ http://www17.plala.or.jp/ndn/ |
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