新潟動物ネットワーク No.86 |
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東北地方太平洋沖地震 被災地応援ボード ~ペットを飼っている被災者のみなさまへ~ http://ndn2001.com/ndn/animal-support/index.html |
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雪の日に保健所を訪ねて |
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新潟の冬は寒さが厳しく、今年はたくさんの雪が積もりました。私が生まれ育った南国宮崎では、火山の噴火で灰が降り注ぐことはあっても、雪が降ることはほとんど全くありません。子供の頃から雪に憧れ、積もった雪の上を歩いたり寝ころんだり、一度は雪合戦をしてみたいと夢見ていましたので、新潟に暮らして20年以上経った今でも、空からフワリフワリと落ちてくる雪を眺めていると不思議な気持ちになります。 一昨年の冬、雪が降り積もったとても寒い日に、私は新潟市保健所の犬抑留所を初めて訪ねました。現在は新潟市愛護動物管理センターと名称が変更になりましたが、そこは新潟市の東清掃センターの奥にひっそりとあるプレハブの建物で、凍えるような寒い場所でした。NDNの活動にスタッフとして参加することになって間もない頃でした。その日は抑留所のケージの中で鼻水ぐしゅぐしゅでうなだれていた三毛猫を、一匹だけ置き去りにして立ち去ったのですが、翌日引き取る決心をして、クリスマスイヴの日に我が家に連れて帰りました。三毛猫いーちゃんは今ではかけがえのない家族の一員です。 そして再び冬が近づき冷えこむ季節になった頃、いーちゃんを引き取った時の事が繰り返し頭に浮かぶようになりました。また雪が降れば、管理センターに収容される犬や猫が凍えて寒い思いをするのだろうかと心苦しくなりました。たとえ数日後に殺処分される運命でも、辛い思いをしてほしくはありません。NDNの活動が保健所に毛布を届けることから始まったというのも、同じ気持ちだったのだと思います。 今自分にできることは?市の施設なので制約があるかもしれないと悩みましたが、収容されている動物のお世話をしておられる職員さんに相談して、建物に貼る断熱材の寄付を受けていただくことになりました。断熱材はボランティアを申し出て下さった方とセンターの職員さんが貼ってくださったそうです。作業を行ってくださった皆様にはとても感謝しています。 季節が変わり暖かくなると、新潟市の保健所や県の動物保護管理センターには次から次に子猫や大人の猫が収容されます。現場の職員さんは、心ない飼い主によって持ち込まれた命を一匹でも多く助けたいと願っておられます。動物を愛する気持ちを持つ人にとって、保健所や動物保護管理センターを訪ねるのはかなりの決心が必要かもしれませんが、どうか勇気を出してその一歩を踏み出してください。 新潟県 飼い主をさがしている動物達の情報 http://www.pref.niigata.lg.jp/seikatueisei/1211389249760.html |
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新潟動物ネットワーク 猫班 冨樫きょう子 |
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平成23年3月1日掲載 | ||
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