新潟動物ネットワーク No.90 |
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猫算(ねこざん)恐るべし!! |
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近所に住む独り暮らしのおばあちゃんは、猫が大好き。 近くに友人も少なく、親戚も遠いため、猫が心の慰めになっているのでしょう。 飼い猫が3匹います。そして、外には沢山の餌やりをしている野良猫。 厳しい年金暮らしのなかで猫たちのご飯代を出すのは大変なのですが、猫たちのためと頑張っています。 ちょっと聞くとほほえましい話に思えますが、実はこれがとても困ったことに。 2年ほど前に野良猫が出産した時に、「このまま放っておくと、どんどん増えて大変なことになりますよ」と説得し、捕獲と不妊手術を試みました。その時は、子猫2匹と雄猫1匹しか捕獲できず、子猫は里子に雄猫は去勢手術してリリースしました。 結局、母猫と子猫1匹の捕獲に失敗してしまい、そのままになっていました。 それが、今年の冬には10匹程にまで増えてしまいました。おまけに外に餌を放置しているので、餌を求めてやって来た狸まで2匹住み着いてしまいました。これにはさすがのおばあちゃんも困ったようで、SOSが来ました。近所の方たちも眉をひそめています。 「今年こそ全頭捕獲して繁殖制限しましょう。置きっぱなしの餌やりも改善しましょう。」と説得し、捕獲作戦開始です。NDNの仲間にも手伝ってもらって、猫4匹と狸2匹捕獲に1週間かかりました。残りの成猫5~6匹の捕獲が残っているのですが、ここでおばあちゃんの意欲が尽きてしまいました。餌やりも元の状態に戻ってしまいました。 頭痛の種だった狸がいなくなったので安心したのでしょうか。でも、このままにしておいては更に増えてしまいます。なんとか説得してこれ以上増えないようにしたい。私の気持ちは焦るばかりなのですが、おばあちゃんは意に解さず。気長に説得しながらなんとかするしかありません。 外で過酷な生活を送る野良猫たち。望まれずに生まれ、死んでしまう多くの子猫たち。不幸な猫たちを少しでも減らしていけるように、不妊・去勢手術がもっと当たり前に行われる社会になるように望んでやみません。保健所に持ち込まれ殺処分される多くは子猫だという現実をできるだけ多くの人たちに知って欲しいものです。 6月12日(日)に開催された「NDNフェスティバル」でも、このような状態が報告されていました。 NDNフェスティバルは、新潟県スポーツ公園のレストハウスをメイン会場に開催されました。午前中は、地球生物会議ALIVE代表野上ふさ子さんの「あなたのペットどこからきたの?」と題する講演、午後からは「あなたが犬や猫にできる10の事」と題するトークセッションがありました。どちらも、東日本大震災の被災動物の実態や救援活動の話を含め、日ごろから私たちが取り組んでいかなければならないことが熱く語られました。新潟県やNDNの日頃の取り組みや震災被災動物への救援活動の報告もあり、全国的に見ても先進的な取り組みをしていることに感銘を受けました。 お昼休みには「田中トシユキさんのノスタルジック・アコーディオンコンサート」、食べ物や物販のお店もあり、和気あいあいとした雰囲気で盛り上がっていました。家族連れでお出で頂いた方たちや福島からの避難者の方たちも参加していただき、会場は多くの方で賑わっていました。 別会場で行われた犬猫譲渡会も沢山の方にお出で頂き盛況でした。 準備にあたったスタッフの方々は大変だったと思いますが、これからも誰でも楽しく参加できてペットについて学べる機会を続けていってください。とても有意義な1日でした。 |
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新潟動物ネットワーク 総務 村山敏子 お問い合わせ:新潟動物ネットワーク 090-2844-4881 (10時-17時 非通知不可) |
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平成23年7月1日掲載 | ||
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