新潟動物ネットワーク No.26 |
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「冬の野良猫」 |
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夜、9時半、野良猫達に餌をやる時間です。冬の夜は零下2度。道路はツルツルで車の運転もまるで鏡の上を滑るよう。こんな寒い夜も野良猫達は冷たいコンクリートの上でジッと体を縮めて待っています。どんなに過酷な状況でも食べなければ生きてゆけません。寒くて凍えそうでも私が行くのを待っているのです。今年は雪が多く、道や塀に積もった雪の上に点々と猫達の足跡があります。コートを着てブーツを履いていても身が凍る思いなのに、寒さが一番苦手な猫たちは餌を求めて雪の中を歩き周っているのです。 私が餌をやる場所は、家から車で10分ほどの駐車場の中とマンションの裏、他に2ヵ所の計4箇所です。私がなぜ、そこで餌をやり始めるようになったのかというと、5年前、そこを偶然通りかかった時に4匹の子猫が捨てられているのを見つけたからです。それから様々なことがありましたが、最初に見た4匹のうち3匹は保護、残る1匹は今も野良を続けています。その子も含め面倒を見ている猫は現時点で6匹。全て手術はしてありますので子猫が生まれることはないのですが、安心は出来ません。捨てられるのか他で生まれるのか新しい子が現れる事が多いのです。 特に冬は見たこともない猫がニャ~ニャ~と鳴きながら餌をねだります。テリトリーがあるのに彼らは何処から来るんだろう…。今まで他の場所のゴミ箱等を漁っていたのが雪が積もってしまい食べる事が出来なくなったのだろうか…。餌を探してここまで辿り着いたのかと、片目を目ヤニで一杯にした年季の入った白猫や汚れた茶トラを見て、健気な彼らを暖かい毛布の上で寝させてあげたいと胸が一杯になります。人間が怖いはずなのに私のすぐ側に来て、餌を出すと同時に物凄い勢いで食べます。強い猫が弱い子を威嚇して追い払う場面もありました。私は、せめて弱い子が後から食べられるようにと、冬になるといつもよりもたくさん餌を置いてやります。食べ終わるまで待っていることが出来ず置いてくる時もあるのですが、翌日には餌が凍って猫たちも食べる事が出来なかった日も多々、ありました。 今年の冬は特に寒さが厳しく、雪の上に点々と付いた足跡を見ると冷たくなった足を温める場所があるのか、風が当らない場所で寝る事が出来るのか…、と胸がつぶれる思いで餌をやり終え、後ろ髪を引かれながら家路につきます。寒さで凍え死ぬことがないように、健気な彼らに早く暖かい日が来るように祈りながら…。 |
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新潟動物ネットワーク 森 澄子 平成18年3月1日掲載 |
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