http://www.murakami21.com 村上広域情報誌2001

   新潟動物ネットワーク  No.20

一時保護で変わる犬の運命


 一時保護とは、保健所や動物保護管理センターに収容された犬を一般家庭で預かることを言います。捕獲や持ち込みで収容された動物たちは、保健所や管理センターに里親希望を出している人に直接引き渡される場合と、一時保護として引き出される場合があります。そのどちらでもない場合は、2〜7日以内に殺処分されるという悲しい最期を迎えます。里親希望者の数よりも収容される犬の数の方がはるかに多いのが現状で、新しい飼い主とめぐり逢えるか、このままそこで終わってしまうのか、運命の分かれ道なのです。

私が一時保護のお手伝いを始めたきっかけは、昨年の10月23日の中越地震です。10月3日に飼っていた11歳のハスキーが病気で逝ってしまった後で、地震で被災しペットを置き去りにしている人の話を耳にして、一緒に暮らせるようになるまでの短期間なら預かれると思ったからです。保健所に収容中のラブラドールがきました。保護犬の中には、何の問題もない仔もいますが、どんな怖い思いをして来たのだろうと思われるビクビクの仔もいます。近づいてそっと手を伸ばすと、ブルブル震えて尻尾を丸めて頭を下げ目も合わさずに小さくなり動けない仔、飼い主から虐待でもされたのでしょうか、それとも放浪している間に人間不信になったのでしょう。そんな仔と信頼関係を修復して新しい飼い主さんとうまく馴染めるようにします。私がお預かりした犬は、ガリガリに痩せた仔ばかりでした。

現在保護中の5匹目の犬は、ラブラドール(チョコ)で、ガリガリで人間を怖がり怯えていました。ふっくらと愛らしいラブに戻ってくれる事を祈りながら静かに優しく接するだけです。車の音、掃除機の音もダメで、動くものも怖いようで散歩も座り込んでしまいました。今は、少しずつ家族に慣れ、庭の中では走り回っています。保護して約1ヶ月、17.6kgの体重が19.8kgになり、散歩にも行けるようになりました。居場所がなくビクビクしていたのが、今はバリケンの中で手足を伸ばしてぐっすり眠っている姿を見ると本当に良かったと思います。

現在我が家には、11歳のハスキーが居ますが、3月に飼い主が高齢の為という理由で保健所に持ち込まれた仔です。病気もなく、吠えたり噛み付いたりもしない仔でしたが、里親希望がなければ、すぐに処分される運命の犬。今は保護犬と一緒に庭を走り回っています。

おねがいです!ペットを飼う時は、最期を看取るまでしっかりと責任を持ってください。


新潟動物ネットワーク・犬班
小田ゆき子
平成17年9月1日掲載


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新潟県動物ネットワークさんから、切実なメッセージを戴きました。
もう一度ペットとはを考えてみませんか・・・・

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