新潟動物ネットワーク No.82 |
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赤 い 首 輪 |
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今日はこの秋一番の寒さです。のら猫たちには厳しい季節が到来しました。 私は、今、NDNのスタッフの一人として活動のお手伝いをしているのですが、動物達の為に自分の出来る事をやろうと決心してから、いつの間にか四半世紀も経ってしまいました。 そんな中で、時間を経ても絶対に忘れられないという出来事もあります。その一つを書いてみたいと思います。 動物愛護の活動を始めてすぐの頃です。行政が法的に行う犬猫の殺処分を仲間達と見に行きました。その日処分されるのは、犬2匹、猫10数匹でした。1匹は老犬で身動きもせずに丸くなっていました。もう1匹は柴犬でした。柴犬は、落ち着かなくうろうろしていましたが、ついにその時がきました。2匹のそれぞれの檻の扉の上に、木札が「カチャ」と音を立てて掛けられました。その瞬間、柴犬は震え始めました。激しい震えで4本の足で立っているのがやっとという有様でした。この犬は、掛けられた木札の意味、これから何が起こるのか、自分が何をされるのかよく知っていて、その恐怖に震え慄いているのでした。 注射をされ、犬は崩れ落ち息を引き取りました。 死の確認がされて、元飼い主がつけてくれた赤い首輪が外され、片隅に置いてあるバケツにその首輪は投げ込まれました。バケツは、外された犬の首輪でこぼれ落ちるほどに、満杯になっていました。そして2つの檻は空になりました。 収容されている周りの犬たちは、この様子の一部始終を見ていました。木札が掛かると、自分にどのような事が起こるのか、否応なしに恐怖の学習をしてしまうようになっていました。これもまたむごいことです。予測をしていたとはいえ、余りの現実に頭の中が混乱したまま仲間とここを後にしました。 この体験をしてから20数年が過ぎました。世の中では、殺処分されていく犬猫たちが居なくなったわけではありません。多くの犬猫たちが恐怖に震えながら殺処分を受けている現実は、続いています。 不幸な殺処分を無くする答えはただ一つです。犬や猫などペット達を、飼い主さんが責任と愛情をもって育み、一生涯飼育をしていくという事に尽きると思います。 |
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新潟動物ネットワーク 長谷川 浩子 |
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平成22年11月1日掲載 | ||
新潟動物ネットワーク 090-2844-4881 メールndn2@ndn2001.com http://ndn2001.com 新潟県動物ネットワークさんから、切実なメッセージを戴きました。 もう一度ペットとはを考えてみませんか・・・・ ※里親になってくださる方はこちらから※ http://www17.plala.or.jp/ndn/ |
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