新潟動物ネットワーク No.94 |
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新潟県動物保護管理センターにおける保護動物の譲渡活動について |
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一般的にいう“保健所”に犬や猫など動物関係の連絡が入ると、新潟県の場合「動物保護管理センター(略して動管)」という施設の職員が対応します。ここで放浪犬や捨て猫を保護することになりますが、その後はどうなるかご存じですか? 確かに10年くらい前は飼えなくなった、もしくは子犬や子猫が生まれてどうしようもない・・・と連れて来られると多くが殺処分されていました。現在はそんなイメージとは違い、新しい飼い主さんを探す施設となりつつあります。 イヌの場合、現在ではほとんど子犬が保護されて来ることはありません。不妊・去勢手術を徹底される飼い主さんが多くなっており、飼い犬の想定外の出産が減少したことがうかがえます。 新潟県では、成犬を飼い主が持ち込むか、放浪しているところを飼い主不明で保護されるケースがほとんどです。動管では健康状態や性格に大きな問題がなければ、このような子たちも新しい飼い主さんが決まるまで数ヶ月もの間、保護することもあります。ただしかなりの高齢であったり病気を発症していたりすると、譲渡対象になりません。 ネコの場合は、イヌと違い、生まれて間もない子猫が捨てられ保護されてくることがほとんどです。交通事故などで保護される成猫もわずかにいますが、圧倒的に生後数日から2ヶ月令までの子猫が多いのが現状です。 新発田市にある下越動物保護管理センターでの子猫の譲渡までの流れを簡単に説明します。 子ネコは生後1~2ヶ月以上の自力でキャットフードが食べられる大きさで、かつ健康に問題がなければ、新しい飼い主さん探しをします。保護された子たちは、風邪症状や下痢が見られることが多く、またノミなどを他の子に感染させないためにも隔離室にて様子をみます。ここで投薬や注射・点眼など行い体調を整えます。 症状が治まったところで猫専用の快適な部屋に移って希望者さんにお披露目です。この部屋に移る時には、あらかじめ猫用の混合ワクチンを接種し、症状によってはお腹の中の寄生虫の駆除も行っています。 最近は県のホームページから写真つきの情報を閲覧する方が増加し、新しい家族に迎えたいという問い合わせが増えてきました。職員さんたちの日々の努力の甲斐もあり、譲渡率は増えていますが、猫の繁殖シーズン(とくに春と秋)には猫のお部屋は満員です。 こうなる原因は繁殖制限をせずに飼育し子猫を増やすという行為を繰り返す人がいるからです。自然に任せたいといって飼い猫の手術をせずに自由に外出させていれば、年2回以上出産するため少なくとも10頭以上の子猫が増えていきます。この子たちは外にいればカラスや他の猫に襲われて命を落とすこともあります。飼い猫であれば10年以上生きられるのに、野良猫として生活することで平均寿命は2年くらいといわれます。 動管では、さまざまな方法で飼い猫や人からお世話をしてもらっている野良猫たちへの不妊・去勢手術を実施してもらうように周知活動を行っています。 ぜひ、県のホームページから「動物」で検索して見てください。 【今後のNDNの譲渡会開催案内】 ◆11月3日(木・祝)10時〜14時「キテ・ミテ・キタク」 新潟市北区笹山(JRA新潟競馬場内ポニーリンク) ※「キテ・ミテ・キタク」とは…新潟市北区のイベントで、 農産物・地元特産品・水産加工物の販売やフリーマーケット、各種団体のPRが行われます。 ※東日本大震災チャリティー企画に伴い、クーポン付きチケット(入場料100円)が必要になります。 会場内で100円のクーポン券としてご利用いただけます。 ※雨天決行 ◆11月6日(日) 12時〜15時「日報+BSN住まいの広場」長岡会場 長岡市寺島町640(リバーサイド千秋向かい) ※雨天決行 ◆来年24年度も毎月譲渡会を開催の予定です。 ◎譲渡会の情報、里親募集している犬猫達の情報はHPでご覧いただけます。 (譲渡会が待てない〜!という方は、直接お問い合わせくださいd(^◇^)) 新潟動物ネットワークHP→http://ndn2001.com/ 里親募集コーナーはこちら→http://ndn2001.com/owner/index.htm 会携帯:090−2844−4881 (10時〜5時 非通知不可。番号のお間違えのないようお願いします) |
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新潟動物ネットワーク/譲渡会班 県職員獣医師 上杉 晶 |
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平成23年11月1日掲載 | ||
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