http://www.murakami21.com 村上広域情報誌2001
  
 新潟動物ネットワーク  
No.101

東北地方太平洋沖地震 被災地応援ボード 
~ペットを飼っている被災者のみなさまへ~
http://ndn2001.com/ndn/animal-support/index.html


6月24日開催★NDNフェスティバル2012「震災を考える」(2)
〜新潟県は「ペット同伴避難訓練発祥の地」です〜


今年のフェスは様々な角度から災害時の人とペットの関わりを考えます。
原発警戒区域内には今も救われない多くの命があることをご存知ですか?
私たちがいま被災地にできることは何でしょう?
災害にあったらペットといかに避難すべきでしょう?
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→前号に引き続き、NDNフェスティバルの紹介です。
タイトルにあるように、実は新潟県は「ペット同伴避難訓練発祥の地」。民間での訓練はあったようなので、正確に言うと「行政が主体となった避難訓練」が、平成21年9月13日に日本で初めて行われました。場所は湯沢町。総合防災訓練の一環として県・町共同で実施、飼主さん約20名、犬18頭、ねこ1頭が参加しました。
この避難訓練を企画したのが新潟県職員の川上さんです。川上さんにはNDNフェスでも講演していただきますが、ではどうしてこのようなことを思い付いたのでしょう・・・?

川上さんは中越沖大震災時、旧山古志村のペットの保護〜譲渡を指揮しました。犬は狂犬病予防接種による登録から飼い主さんが把握でき、当然住所もわかるので保護できましたが、猫は難しい。さらに野良なのか、飼い猫かもわかりません。しかし、それらすべてをあの隔絶された山古志から保護。その数何と約600頭でした!?
山古志の仮設住宅はペットとの同居がOKでしたから、担当職員とともに一軒々々動物の情報を確認し、飼い主さんにペットを返しました。また、仮設で新しい命が生まれても育てるのは難しい。住民のみなさんから理解を得て、全頭避妊・去勢をしました。そして、飼い主さんが飼育できなくなったペットから野良猫まで里親をさがし、ついに殺処分することなく全頭譲渡したのです!

また、新潟県の震災対策・第3章第33節には「愛玩動物の保護対策」の要項がありますが、
  http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Simple/0032oukyu,0.pdf
こちらを策定したのも川上さんです。これがあったからこそ、東北大震災時に新潟県内でいち早くペットスペースを立ち上げることができました。
川上さんには現在、環境省をはじめ、全国の自治体から講演依頼が殺到しています。講演したある県ではペット同伴避難訓練する方向となったそうです。

東北大震災から1年と数ヶ月、動物の問題はまだまだ過渡期。私たちは被災地の、特に警戒区域内の動物にどんなお手伝いができるのか、災害時にはどうすればよいのかずっと考えてきました。しかし、こうしてみると「新潟県に答えがあった」のです。
放射能や動物数など大きな違いもありますが、川上さんから学ぶことは多いでしょう。

今回のNDNフェスでは、「災害時〜保護・譲渡〜その後」を時系列で見ることができます。また、模擬避難所や災害時にペットを助ける方法、避難所での動物と飼い主さんを取材撮影したフォトジャーナリスト児玉小枝の写真も展示します!
ペットを飼っている人だけでなく、自治会や行政など、ペットと関係ない方こそ、来ていただきたいイベントです。多くのみなさまのご来場を心からお待ちしております!
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 ペット同伴避難訓練の効果
  ①ペットを飼っている住民にとって(飼い主さん)
しつけ、狂犬病予防やワクチン接種、迷子札・マイクロチップ、ペット用非常食やケージ・キャリーの準備、動物が嫌いまたはアレルギーの人への配慮など、最低限のことをしているかどうかを確認する機会となります。
  ②ペットを飼っていない住民にとって
災害時は「ペットも一緒に避難することが当たり前」という認識が広がります。
  ③行政にとって
行政職員が避難訓練時に受付業務などを行うことで、災害時に「自分の仕事」と強く認識することができ、活動しやすくなる。
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 NDNフェスティバル2012「震災を考える」
      日時:6月24日(日) 午前9時から午後3時 場所
      会場:鳥屋野スポーツ公園・レストハウス(駐車場無料・入場料無料)
        ※レストハウス内はペット入場不可
      主催/新潟動物ネットワーク(NDN)
      後援/新潟県・新潟市
   ●写真展「のこされた動物たち」(新潟県内初)カメラマン太田康介さん
   ●ビデオ上映 「警戒区域内の現実」午後12時から1時
     解説/大網直子さん(福島原発20キロ圏内犬・猫救出プロジェクト リーダー)
        太田康介さん(カメラマン)
   ●トーク 「防災を考える~新潟県の取り組み」午後1時15分から2時
     川上直也さん(新潟県新発田食肉衛生検査センター所長)
   ●「私たちにできること」午後2時から2時30分
      太田康介さん/大網直子さん/川上直也さん/岡田朋子(NDN代表)
       コーディネーター 大杉りささん(フリーアナウンサー)
   ●写真展「同伴避難」(新潟県内初)フォトジャーナリスト児玉小枝さん
      ペットとの同伴避難を選択し、新潟の避難所で生活を送った飼い主さんの様子を展示。
   ●その他コーナー
    ■同伴避難をしよう!(模擬避難所、防災訓練の様子など盛りだくさん!)
    ■新潟県・新潟市の取り組み(パネル・資料の展示) ■書籍販売、募金箱設置

    ※NDNフェスティバル・チラシのダウンロード 
        http://ndn.sakura.ne.jp/ndn/event/2012chirashit.pdf
    ※被災地応援ボード(NDNの支援活動も報告しています)
        http://ndn2001.com/ndn/animal-support/


イベント班&福島支援チーム・三浦
平成24年6月1日掲載

新潟動物ネットワーク  バックナンバー
1 里親探しています。 2 なぜ、のら猫になるの?(その1)
3 なぜ、のら猫になるの?(その2) 4 なぜ、のら猫になるの?(最終回)
5 「馬」のこと 6 犬班の譲渡活動について
7 学校啓発班の活動 8 多頭飼育班の活動について
9 フリマの活動について 10 動物虐待を考える
11 レクレーション活動について 12 中越地震における新潟動物ネットワークの対応
13 「お礼状発送係り」を担当して 14 2004年度会報作成を担当して
15 携帯当番を担当して 16 ボランティア活動とお金
17 “動物好き”に翻弄される動物たち 18 「生きる使命を与えられた動物たち」
    ~猫の一時保護を通して~
19 パネル展と講演会のお知らせ 20 一時保護で変わる犬の運命
21 動物たちを考えるパネル展 22 外国人の目から見た日本の動物たち
23 猫の飼主探しから、素敵な出合い 24 村上東中学校で「命の大切さについて」
25 「動物たちへ少しのお手伝い」 26 「冬の野良猫」
27 小さな命を救いたい 28 うさぎとラビットファー
29 捨て猫しゅんすけと新潟動物ネットワーク 30 リニューアルしました
31 今年は写真展とトークショー 32 優しい出会い
33 小さな命の移動販売 34 クーちゃんと暮らして
35 山に捨てられた猫 36 こどもたちに「命の大切さ」を伝える活動
37 ある犬の繁殖場 38 ある繁殖業者の廃業
39 愛犬からのメッセージ 40 聴導ねこ誕生!?
41 新潟動物ネットワークに参加して 42 気になっている事
43 中越沖地震 44 NDNフェスティバル「身近な動物問題に目を向けて」
45 NDNフェスティバル
 「身近な動物問題に目を向けて」を終えて
46 猫の譲渡会をします
 47  動物との係わり合いとアクシデント 48  NDN カレンダー
 49 雑感・携帯当番 50 犬の一時保護活動を通じて
51 ホームページのリニューアル 52 大平森林公園での犬の譲渡会を終えて
53  犬と猫の譲渡会 54 子猫を拾ってしまった
55  今年のフェスティバルは盛り沢山 56 進化していくNDNフェスティバル
57  譲渡会を終えて思う事(犬班) 58 「わんにゃんカーニバルIN朱鷺メッセ」を視察して
59 子猫を拾って  60 カレンダー送付係を担当して
61 猫の譲渡会での出会い 62 高齢猫「ぽっつ」
63 新潟動物ネットワーク(NDN)のスタッフとして 64 犬好きおばさんの話
65 気になる季節になりました 66 ゴールデンルール
67 新潟市で猫の不妊手術の助成金制度 68 今年もNDNフェスティバル2009開催!!
69 犬たちの暑い夏 70 「猫にピアス」
71 えほんのよみきかせ 72 犬の譲渡にまつわる思い
73 新年の始まりの交流 74 ホメオパシー勉強会
75 トラちゃんとミケちゃん 76 黄色いエンヤコラ
77 にょろ松イリュージョン 78 切なる夢
79 NDNフェスティバル2010 80 NDNフェスティバル2010
81 小さな命 82 赤い首輪
83 見果てぬ猫の楽園 84 継続は力なり
85 ペットショップに行く前に
        …ぜひ犬猫譲渡会へ!
86 雪の日に保健所を訪ねて
87 全ての尊い命 88 大震災に思うこと
89 恒例!
  NDNフェスティバル 2011のお知らせ
90 猫算(ねこざん)恐るべし!!
91 インターネットと現実
~ボランティアに保護されている犬猫は福島県だけで1300匹以上いる~
92 『同伴避難』~
~家族だからずっと一緒~~児玉小枝著~~出版に寄せて
93 「たくさんの想い」 94 新潟県動物保護管理センターにおける保護動物の譲渡活動について
95 NDNの活動を振り返って 96 新潟県のみなさまのお蔭で。
97 子供達と考えるペットの命〜 学校訪問活動 98 今年も猫の季節が近づいてきました
99 NDNのボランティアとして参加してみて 100 6月24日開催
 ★NDNフェスティバル2012「震災を考える」(1)
 〜新潟県初
  「太田康介氏・のこされた動物たち写真展」開催〜
101 6月24日開催
★NDNフェスティバル2012「震災を考える」(2)
〜新潟県は「ペット同伴避難訓練発祥の地」です〜

新潟県動物ネットワークさんから、切実なメッセージを戴きました。
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