新潟動物ネットワーク  
No.174




 6月17日(日)に五頭山麓ひよころ鶏園をスタッフで訪問しました。4月の勉強会で座談会ゲストとしてお招きした鶏園社長の川内寛之さんから園内を案内していただきました。勉強会では動物福祉がテーマでした。その中でも家畜動物たちの生活現状がとても過酷なことを改めて受け止めなければなりませんでした。
 日本の養鶏場のほとんどはケージ飼いです。1羽1羽が羽を広げることすらできない環境で暮らしています。与えられる餌も抗生物質が多く入っています。私たちがスーパーで安く卵を購入できるのは、卵を産み続けるように洗脳された鶏たちの苦痛が裏にあるからです。

 ひよころ鶏園では、広大な敷地の中で鶏たちを平飼い・放し飼いしています。見学会は鶏たちの生活にお邪魔させてもらう感じでした。さまざまな種類の鶏たちが飼育されていて、思い思いに敷地内を走り回り、疲れたら砂の上で休んだり自由に過ごせます。鶏舎もありますが中に仕切りはなく、鶏たちが遊べる階段や産卵のための小屋があります。鶏たちの食餌にも気を使っていて、新潟のお米を中心に自然飼料だけで育てているそうです。卵には"雑味"がなくなり、黄身の色は少し薄くなるそうです。











 今回の見学会では鶏園内で生活している犬、猫、ヤギ、羊と触れあうこともできました。動物たちはイノシシなどの獣を追い払ったり、ネズミ退治や、雑草を食べるなど、みな役割を任されています。どの動物たちも顔も体も生き生きとしていました。また、鶏たちが住みやすいようにと敷地内の開拓が日々行われていました。いずれは精肉の販売もされたいそうです。

 日本で数少ない平飼い・放し飼い鶏園の見学会、動物がのびのび育つところを見ることで、これからの動物との関わりかたを学ぶことができました。もうすぐ夏休みも始まり、家族が揃う時間が多くなりそうです。いつものスーパーで食品を手にとって、その食材の背景を考えてみたり、動物たちとふれあって"その子達らしさ"を考えてみるのはどうでしょうか。私たちにできる動物福祉(アニマルウエルフェア)を考える機会の1つになると思います。
ひよころ鶏園さんの卵は一般の方も鶏園で購入できます。事前に要問い合わせです。ご予約の上ご訪問ください。川内さんのまぶしい笑顔と、元気な動物たちが待っています。









五頭山麓ひよころ鶏園
http://hiyokoro.mt.shopserve.jp
〒959-1935 阿賀野市大室字栗木平3002-1
TEL:0250-61-3333
MAIL:hiyokorokeien@gmail.com

新潟動物ネットワーク/イベント班・譲渡会チーム
市川 友美
平成30年8月1日掲載

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