新潟動物ネットワーク  
No.223


猫と人と福祉連携と ~NDN入会のきっかけ~


今年からNDNに入会しました猫班所属の岡田です。
代表と名前が酷似しておりまして会では通称おかともと呼んで頂いております。
さて、今回は私が入会した理由について書かせて頂きます。

私は長く高齢福祉に関わるお仕事をさせて頂いています。相談支援の対象は高齢者や認知症の方々とそのご家族です。
5年ほど前になりますが、とある認知症を疑う方についてのご相談がありました。
野良猫に餌をやり、そのために糞尿が屋外に増え、迷惑をしている、注意をしてもやめられないようだと。訪問をすると実際糞尿がみられ、近隣の方から困っていると声をかけられました。餌やりをしている方は「猫たちがごはんくれと言ってくるから」と話します。仔猫も引き連れ、増えてきてしまいました。

動物が絡むご相談があると動物愛護センターに相談をしていた私は、今回も動物愛護センター様へご相談させていただきました。そこで、地域猫活動というものが存在することを知りました。地域の自治会の方と協力して、野良猫を保護、避妊去勢手術、地域へ返す。地域で餌やりルールを守って、避妊去勢した猫を地域猫として見守る活動を初めて知りました。地域猫をさくら耳猫とも呼ぶこともご説明頂き、保護猫ということにも興味をもちました。
そして新潟動物ネットワークという団体も保護活動をされていることを伺いました。そこの団体であれば、もし病気があっても保護猫として譲渡を出来る可能性があることも教えて頂きました。

残念ながら相談対応しているエリアは以前自治会を説得したが実施が難しいエリアだったとのことでしたので、センターの方と現地確認をして、さて、保護という日が大雨で中止となりました。結局のところその後、高齢福祉側の関係者から理解を得られず、私がやり過ぎということで終わってしまいました。そのとき私は不全感でいっぱいでしたが、他にも多くあるケース対応にも追われていたこともあり、時間もかけられず諦めざるを得ませんでした。

そんなとき、娘の当時通っていた中学校のそばに里親探し猫カフェおっぽさんが出来ました。
主人が動物が得意ではないこともあり、しばらくお客さんとして通ったのち、家庭内で相談をして、いま我が家には黒猫ジョニヲと白黒猫マロンがいます。
保護猫の譲渡を受けたことで家族に今までとは異なる会話が生まれ、子どもも相棒というか安心感が持てる対象ができたように感じています。ジョニヲは猫カフェでも愛想を振りまくタイプではありませんでしたが、半年以上かけて一緒に寝られるようになりました。
コロナ禍のなんとも言えない混沌とした時期を乗り越えられたのも、娘の大学受験期の不安定な期間を乗り越えられたのも、共働きで両親不在の時間があっても息子が安心して家に居られるのも、猫たちの御蔭だと思っています。そう思うとやはりペットは、一家族としてかけがえのない存在だと改めて感じました。


 
 
ジョニヲ

 
マロン
高齢福祉の相談から感じた不全感、動物についての相談先や保護活動の大切さ。久々に動物を飼って感じた存在の大切さから少しでも会のお手伝いを出来ればという思いで入会をしました。
多頭飼育崩壊の現場の増加から福祉連携の重要性が高まり、猫班に所属させていただくことになりました。
日々の仕事の中では、飼い主さんの方が先に寿命がくることとなり、ペットをどうしたらいいか、飼うのがしんどくなってきたから犬猫をどうにかしたい、どうも猫が家にいるようだが認知症などでしっかり飼育できてないかも知れない、来る猫に餌をあげていたら増えてしまった、手術すると仔猫がみられなくなる、寂しいから嫌だ…などなど報告相談があります。
高齢福祉の支援者はひとの支援に目が向きますが、どうしても飼っている犬猫や餌やりをしている状況までも入り込んで、支援するということまで至らないことが多いです、また分かっていてもどうしたらいいかわからないという意見も聞きます。私がかつて言われたように動物に対してまで「やりすぎ」という意見もあります。
ネットワークの活動と高齢福祉の活動が結びつくことで防げること、護れること、が必ずあります。まだネットワークの会員としては未熟者で勉強していかなくてはいけませんが、少しでも福祉と動物愛護の橋渡し役として今までの仕事が活かせればと思っております。

 


新潟動物ネットワーク/猫班
岡田 智子
令和4年8月1日


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