NDN勉強会 「ご近所の猫問題を考えよう」を開催しました
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県内でも下越地方は特に「猫の飼い方のマナーが悪い」と言われています。
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マナーが悪い飼い方
①首輪などの目印がない
②家と外の出入りを自由にさせている
③不妊去勢手術をしていない
④ワクチン接種をしていない
⑤エサを置きっぱなし |
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皆さんの周りではどうでしょうか?つまり昔の飼い方だと「アウト」なんです。なぜなら多頭崩壊しやすく、伝染病や栄養不良の猫も多くなるからです。
捨て猫や路上のノラ猫に軽い気持ちでエサだけやっていると、あっという間に10頭ほどに増え、早ければ一年ちょっとで30頭くらいにまでになります。「エサをやっていたら猫が増えてしまったのですが、これからどうしたらいいでしょうか?」そんな相談が新潟動物ネットワークには多く寄せられます。昔なら保健所に連れて行って “殺処分” してもらったのですが、いくら殺しても解決しませんでした。 真の原因が “簡単に猫を捨てる人間社会” にあったからです。
猫にも生きる権利があります。「嫌だ」「怖い」「死にたくない」といった感情があります。そんな動物たちを殺す仕事もまた、とても「悲しい」「辛い」仕事です。そこで、殺すことなくその問題を解決する方法『地域猫活動』について、皆さんと一緒に勉強しました。
『地域猫活動』とは、増えてしまったノラ猫とそれにより生じるご近所問題を地域の力で数年をかけて緩やかに解消していく方法です。
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地域猫活動とは
①その地域のノラ猫を捕獲
②全頭に不妊去勢手術を施す
③捕獲した場所に戻す
④一代限りの命として地域で見守っていく |
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「どうせならここに戻さずにどこかに連れて行ってくれないか?」というご意見もありますが、それだと猫からみて『誰の縄張りでもない場所』になってしまいますので、周辺から不妊去勢手術をしていないノラ猫が流入して以前と同じ状態になってしまいます。しかし不妊去勢手術済みの猫に縄張りを守ってもらえば、手術済みの猫はマーキングも少ないので、猫の頭数は以前と変わらなくても地域からの苦情は早い段階でかなり減少します。
また、地域猫としてその地域の方たちに見守っていただくことにより、よそからの未処置猫流入の早期発見に役立ち、繁殖する前の初期段階での対応ができて再発予防にもなりますし、地域の皆さんが連携して相談しながら解決に向かうことにより地域の繋がりが再確認できたり、マナーの悪い飼い方やエサのやり方がしづらい雰囲気ができるなど、やってみるとメリットは大きく「猫・ 猫好きな方・猫で迷惑している方・苦情を持ち込まれる行政」の皆さんに良い、「四方良し」の活動なのです。
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そんな「地域猫活動」を孤軍奮闘でやっている方もいます。誰かが捨てたり、増やして放棄してしまった猫にエサをあげつつも近所迷惑にならないように不妊去勢手術を自腹でやりながら命を全うできるよう見守っている方です。私は勝手に《ホワイトエサやりさん》と呼んでいます。一方《ブラックエサやりさん》もいます。ただエサだけをやって猫を増やしてしまう方です。一見だけではどちらのエサやりさんなのか判別できないのでほとんどの《ホワイトエサやりさん》は「猫が増えるからエサをやるな!」と叱責を受けています。事情を説明しようとするのですが、話を聞いてもらえないケースも多いです。だから人目を避け隠れるようにしてノラ猫のお世話をしています。
でも、どちらのエサやりさんか簡単に見分ける方法があります。集まってくる猫の耳をみてください。V字型の切込みがあれば不妊去勢してある印なんです。桜の花びらに形が似ているので「桜猫」なんて呼ばれたりしています。
もし、道端で首輪をしていない猫に遭遇したら耳を見てください。不妊去勢手術をしてあるならば、オス猫は右耳、メス猫は左耳が「桜の花びら型」になっています。そしてそれは「誰かが小さな命を見守っている証拠」でもあります。
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オスは右、メスは左の耳をさくらの形にカットします。
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新潟動物ネットワーク/猫班
石井光晴
平成31年5月1日掲載 |