ウズベキスタンの音楽と楽器
中央アジア、その中央に位置するウズベキスタンは、シルクロードのオアシスとして栄えました。その道はまた同時に、幾多の民族の侵入と破壊、殖民が繰り返された地域です。アレクサンダー大王の東征、イスラム・アラブ、モンゴルと枚挙にいとまが無いほどです。
しかし、そのたびに過去の文化を受け継いで新しい建設が積み重ねられ、今日のウズベキスタンがあります。その音楽は「ペルシャ様式でアラブの旋律とトルコの奏法で中国の方法に従い、モンゴルの声でアルタイの拍子をもって演奏された」といわれるように、東西のさまざまな国の影響を受けています。
文化と文化が混ざり合うところに新しい文化が生まれます。バイオリンの起源も、日本の三味線や琵琶のルーツもアフガニスタンに存在したクシャン・バクトリア地域といわれ、琵琶などは仏教とともに伝来したものです。このようにオアシス都市一帯をルーツとして、楽器の音楽も西に東に伝わったと考えられています。今回の公演でそのルーツの一端を探ることができるのではないでしょうか。 |