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黒須やすこ   クラシックの面白さを語るPart7


 村上歴史文化館にあるキャロル・オットーは、作曲家大和田愛羅氏(代表作「汽車」)が、日本初の女流ピアニスト久野久子さんの遺品として譲り受け、愛羅氏の遺族から村上市に寄贈(平成18年)されました。
 平成25年12月、念願のピアノ調整・調音を実施することができました。
甦ったキャロル・オットーでコンサートを開催いたします。

  日 時:平成27年3月28日(土) 午後6:00開場  6:30開演
  開 場:村上歴史文化館(三の丸会館隣)

  チケット:2,000円
(キャロル・オットー基金含む) 定員70名

   主催:ブロンズinむらかみ
   共催:(公財)イヨボヤの里開発公社
   後援:村上市教育委員会
   お問合せ:ブロンズinむらかみ  п@0254-52-7206(安沢)
                       メール i2001@murakamai21.com

久野久子&大和田愛羅
 このピアノ「キャロル・オットー」は、1906年頃から東京音楽学校生の久野久子さん(1886-1925、ピアニスト、後に東京音楽学校教授)が所有 していました。久野久子は、15歳で東京音楽学校(東京芸術大学)に入学して洋楽に触れ、このピアノで猛練習に励み、日本のピアノ演奏家第一人者となりま した。特にベートーヴェン作品の演奏家として有名で、その迫真的な演奏スタイルは独特であったと記録されています。
また、国内で多くの演奏活動を行い、大正初年、小松耕輔、東儀哲三郎、大和田愛羅の3者で発足した音楽普及会の客員メンバーの一人でもありました。
 その後1925年、久野久子が、始めてのヨーロッパ修業中に自殺するハプニングが起きたあと、東京音楽学校の同窓で同い年の大和田愛羅が、久野久子の家族から遺品として託されたのがこのピアノです。
 大和田愛羅(1886〜1962) 「今は山中 今は浜」で始まる唱歌「汽車」の作曲者 大和田愛羅は、村上市塩町の安泰寺に眠っています。大和田愛羅 は、明治19年3月24日(1886)、東京都牛込区(現新宿区)下宮北町に、大和田虎太郎の長男として生まれる。)は、当時上野にある音楽学校に近い文 京区本郷林町に家族と住んでいましたが、愛羅の姪で東京音楽学校生であった佐藤文子さんが、結婚する時にこのピアノを譲り受けました。以来、娘の 佐藤茂子さん宅で大切に使用されていました。そして、平成18年に愛羅氏の遺族から村上市に寄贈されました。



黒須やすこ 
     プロフィール

 桐朋学園大学ピアノ科卒業。大学研究員を経て、同大学付属子供のための音楽教室講師を務めた。1991年よりオランダ、アムステルダム音楽院留学。オランダ在学中から、ソロ、アンサンブルで活躍。
 96年1月帰国後、リサイタルをはじめ、クラシックの面白さを広めるために、地域で小コンサートを実施。これらのコンサートでは、解説付など、クラシッ クを少しでも多くの方々に聴いて頂くための様々な新しい試みを行っている。雑誌への執筆、公演や公開レッスン、翻訳なども手がけている。
 ヴィレム・ブロンズ氏に師事。昭和音楽大学に2010年3月まで講師.。
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