案内パンフレットより
第5回「詩と書」の作品展・宮静枝 絢子の作品展
第5回「娘と私」の書作展・佐藤竹南 遺墨展
会期:2010年1月12日(火)〜17日(日)
会場:銀座鳩居堂画廊4階 東京都中央区銀座5-7-4 03-3574-0058 |
ごあいさつ 宮 絢子
私に毛筆の手ほどきをしてくれたのは父・佐藤竹南です。5歳の正月のことでした。扱いにくい筆と紙。四苦八苦して書き上げた「おめでとう」の五文字とその時の所作は、今でも脳裏に鮮明です。
私が大学を卒業した年から、十年を節として「娘(絢子)と私(竹南)の書作展」開催が約束されました。そして郷里村上市で第四回展まで終えました。
詩人 宮静枝の息子とのえにしにより、母のすばらしい詩を多くの方々に読んでいただきたいと思うようになりました。静枝の詩を題材として表現しつづけ、「詩と書の作品展」と銘を打った作品展を盛岡市で三回、銀座で一回、計四回開催して参りました。
竹南と静枝は2006年(平成18年)に時を同じくして亡くなりました。父との約束の十年目、静枝生誕百年にあたる今年、私の書の道に導き、継続するエネルギーを与えてくれた父と静枝に心からなる感謝の意を表し、更に、竹南・静枝にかかわるすべての方々に感謝とお礼の意を込め、第五回展を同時に開催する運びとなりました。
ご高覧いただきますよう、ご案内申し上げます。
|
|
宮 静枝 略歴
1910年岩手県で生まれる
1928年東京遊学で啄木・賢治の会の常連
1963年処女詩集「菊花天昇」出版
以降2001年までに14冊の詩集・随想集・小説を発表
1989年「北の弦」(詩集)で岩手県芸術選奨受賞
1992年「山荘」(詩集)で土井晩翠賞受賞
2006年(平成18年)12月死亡
2009年(平成21年)「宮静枝 詩華選集」出版
佐藤 竹南 略歴
1917年新潟県村上市で生まれる
1946〜50年
内地留学等で田邉古邨・高塚竹堂
尾上柴舟先生から学ぶ
新潟県内3校の公立中学校校長を歴任後
書道同人会副会長、新潟県書道協会参事、
村上市美術協会会長、書道研究書林会主幹、
藤風会主宰
2006年(平成18年)4月死亡
宮 絢子 略歴
1947年新潟県村上市で生まれる
1969年東京学芸大学書道科卒業
1972年宮静枝三男文彦と結婚
新潟県展入選 毎日書道展入選
書道同人会会員 一木会会員
東京都杉並区内2校の公立小学校長を歴任
現在東京家政大学准教授
|
静枝詩
「花咲く星」
虹にこしかけ
虹に弾く
見おろせば
菜の花いちめん
地球は
花咲く星だった
われら
花咲く星にすむ
(詩集「花綵列島」より) |