本間次郎さんが歌集を出版!!
間奏曲
〜短歌でつづる自分史の試み〜
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作品からは積極性のある芯の強い真っ直ぐな性格が読みとられる。妙な屈折がなく前向きなのである。おそらく病みがちな肉体を保守しながら、健全な社会生活を営もうと努力することにより、精神的には人一倍鍛えられたものであろう。 |
蒔田さくら子
跋より |
なぜ『間奏曲』なのか? 短歌とのかかわりも気が付いてみると永い年月が経った。十代の終わりごろにこの短詩型文学に魅せられ、爾来気が付くと古稀の年齢に達していた。
このたび第一歌集として『間奏曲』なる歌集がようやく日の目を見たので、親しい友人知人に謹呈して読んでもらった。
先ず最初に友人たちからは内容の感想よりも次の点が話題をさらい質問攻めとなった。すなわち「古稀を過ぎた今、間奏曲とは何か」と。
間奏曲=器楽の短い中間楽章、あるいは独立した器楽小品の題名。本来、劇・歌劇の幕間前後に演じられる音楽。
このタイトル『間奏曲』の発想は、2000年に脳梗塞につかまり、緊急入院先からリハビリ病院に転院した直後の無聊の中でふと浮かんだものであり、考えた末のものではない。
定年退職後に先ずは、第一歌集をと考えている最中の脳梗塞であったため歌集作りは無理となり、予定を変更して自称自分史の身辺随想録『ペルシャの華』の出版となった。
結果として歌集のタイトルは、病気になりいったん日常生活を中断した後ではあるが、その中断を人生の間奏曲に見立てて、後半のわが人生よ、実り多かれ!という祈りを込める『間奏曲』となった。
この回答を友人たちが納得してくれるかどうかはこれからであり、実り多き後半を祈りつつ、後遺症や、折からオーバーラップしつつある「加齢」との静かな闘いに臨みたいと願っているところである。 |
本間次郎 |