2017年10月号 | |||||||||||
リレー随筆 「鮭っ子物語」 No.195 |
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鮭から見る村上の観光 |
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また鮭の秋がやってきます。私が合併前、商工観光課長として勤務していた頃、観光協会の事務は村上市の職員が兼務しておりました。村上市の観光協会長も市長が担っておりましたが、その頃観光協会長は民間から出すべきであるということから、民間初代の協会長に大観荘の佐藤久也社長が選ばれて新たな船出となりました。 観光振興の会議の中で、佐藤会長から昔は村上の町中でもそれぞれの軒先に塩引き鮭がぶら下がっていたことを感慨深げに話され、どこかで昔の風情を復活できないかとの話になりました。 その話を受け、うちの担当職員が町中の軒先に塩引き鮭を下げられるような町内を探し交渉した結果、小町・庄内町で実現し鮭加工業組合の方々などの鮭の提供協力により現在も継続中です。 それぞれの家庭の協力なくして、12年目を数える「塩引き街道」は実現しませんでした。 鮭の町には、大変宣伝効果があったものと思います。 また、「塩引き鮭と新巻鮭は全然別もん」と断言してはばからない名人たちが、塩引きの作り方のいいとこ取りをして始めたのが「越後村上三の丸流鮭塩引き道場」で、塩引き鮭作りの体験実習を行っているところです。私も平成3年から指南役師範を努めております。 「越後三の丸流鮭塩引き道場」の「三の丸」の由来は、最初市職員が師範を務めたことから市役所の位置が三之町で、昔三の丸であったことから名付けたものです。 塩引き道場は今年で29年目を迎えようとしておりますが、ここ6年間の平均受講人数は580人位で推移しており、市内外から沢山の方々が受講されておられます。 道場を行うことによって、今後も芸能人やテレビ取材など沢山訪れ、益々村上の鮭が有名になっていけばと思っております。 また、25年位前だと思いますが、ある会議で、先代の永徳の社長に村上で製造されている鮭は何本くらいあるでしょうかと聞いたことがありますが、はっきりわからないとおっしゃいながら10万本くらいだとおっしゃっていました。現在は何本くらい製造されているのでしょうか、今年は北海道の漁獲予想は昨年の7割程度と聞いております。鮭が捕れなければ値段が上がり庶民の口には入らなくなります。定着してきた塩引き鮭が高嶺の花とならないことを願ってやみません。 村上の塩引き鮭は、千年も前から延々と受け継がれてきております。 これからも鮭の町村上を絶やさないよう後世に受け継いでもらいたいものです。 |
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