http://www.murakami21.com 村上広域情報誌2001
2012年9月号
  リレー随筆 「鮭っ子物語」  No.135


ふるさと三面川への天皇陛下のおことば


佐藤 健吉
(さとう けんきち)
三面川鮭産漁業協同組合長
昭和37年 朝日村立高南小学校卒業
昭和44年 新潟県立村上高等学校卒業(朝日分校)
主な役職
 平成22年3月 村上市役所退職(朝日支所長)
 平成23年8月 村上市農業委員
 平成24年6月 三面川鮭産漁業協同組合長
 平成17年1月 日本プロ友釣り協会「鮎友釣りプロ」認定




筆者





村上藩
青砥武平冶綱義像





平成19年「豊かな海づくり大会」で
大会会長賞受賞

 郷里 村上を想いながら首都圏でご活躍の新潟村上郷友会の皆様はじめまして、私は平成20年の市町村合併で村上市になるまでは朝日村関口で生まれ育った佐藤健吉と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 昭和47年に朝日村役場に就職し、38年間奉職する中で、市町村合併も大きな事業でしたが、最大の思いでは、担当し実践してきた「さけの森づくり」事業が、平成19年に滋賀県で開催された「第27回全国豊かな海づくり大会」で大会会長賞(大会会長・衆議院議長河野洋平)を受賞し、朝日村長(現村上副市長鈴木源左衛門)に随行したさい、天皇陛下からは、「三面川は鮭で有名な川ですね」皇后陛下からは、「今年の三面川の鮭はどうですか」と直々におことばを頂き緊張し大変感銘を受けたことです。

 又、平成20年に新潟県で開催された28回の同大会で、天皇陛下のおことばで『県の北部を流れる三面川は、村上藩の青砥武平冶綱義の建議により、遡上したサケを囲い込んで産卵させる「種川の制」というサケの増殖事業が18世紀後半に始められたところとして知られています。この制度により、一時は枯渇寸前までいったサケは次第に増加し、藩の財政を潤すことになりました。戦後も三面川のサケに危機が訪れたこともありましたが、人々が協力して資源を守り増やすことに努め、捕獲高も順調に推移しています。現在、三面川では、川を豊かに、そしてその川に注ぐ海を豊かにすることを目指して、漁業者、住民、ボランティアが「さけの森づくり」に力を尽くしているところです。』とのおことばをいただき、村上の三面川を気にかけていてくださるのだと故郷を誇りに思いました。
 
 郷里村上は今、ご承知のように市町村合併により、緑豊かで広大な面積となり、日々発展しながら地域の活性化に向けて全力で進んでいます。
 昨年3月に日本海東北自動車道が、「朝日まほろばIC」まで開通し、更に現在は「山形県温海IC」までの区間が環境調査、都市整備計画準備に入りました。
 高速道路の開通により首都圏をはじめとする全国からの交通アクセスが整備され、交流人口や物流の拡大等地域が発展することは言うまでもありません。
 全線開通を見据え、単なる通過点とならないようこれまで以上に村上の魅力を発信し、定住人口、交流人口の拡大に向け対策を講じていかなければならないと考えております。

 大滝村上市長も2期目に入り、本年度から「市民協同のまちづくり」の活動が市の各地で始まりました。それぞれの地域の特色を活かし、市の将来像である『元気“eまち”村上市』の実現に向けて「定住の里づくり」がスタートしました。
 私も、微力ながら今年6月に三面川鮭産漁業協同組合長に就任いたしました。先人の方々から受け継がれてきた伝統文化を尊重し、取り組んでいる事業の充実、新しい事業の開拓等、ふるさと三面川を活用した活性化に取り組むべく、さらなる努力をしなければと決意を新たにしているところです。

リレー随筆「鮭っ子物語」は、村上市・岩船郡にゆかりのある方々にリレー式に随筆を書いていただき、ふるさと村上・岩船の発展に資する協力者の輪を広げていくことを目的としています。 (編集部)
「鮭っ子物語」バックナンバー 
東京村上市郷友会
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次回予告
中村 修平さん
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