2012年8月号 | |||||||||||
リレー随筆 「鮭っ子物語」 No.134 |
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時空を超えて |
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今年、思いがけず約48年前の自分に巡り会いました。思わず「若い(当たり前ですね!)。細い(顔だけですが)!!」。その写真は、昭和39年4月発行の「村上高校執行部だより」に載っていたものです。同級生の村山誠さんが保存していました。それにしても48年もの古い新聞を保存していたとは、本当に感激でした!! それは、今年1月下旬、新潟県立大学から特別講義を依頼され、実家の関川村に帰る途中、同級生の本間松明さんに会うために村上に立ち寄った時でした。村山さんの事務所で見せてもらったその新聞は、新入生歓迎号。生徒会長として、私は「校内外の美化と応援団の充実が今年度の目標」を上げていましたが、今読むと「何と青臭い!」と、恥ずかしくなるような言葉が並んでいました。それだけ純粋だったのかも知れません。しかし忘れていた初心が蘇ってきたような気持ちになりました。 ところで、新潟県立大学での講義は、大学で長銀時代の後輩が教えており、学生に国際社会で何が起こっているかを現場の立場から話して欲しいとの依頼があり、昨年に続いて行なったものです。今年は聴講生に村上高校出身者がいて、嬉しかったですね。ここにも村上つながりがありました。 そして、本間さんが、懐かしい場所を車で案内してくれました。村上高校旧校舎で苔むしたような、しかしとても威厳を感じる門塔を見た時は、懐かしさと嬉しさで思わず「ただいま」と声を出しそうになりました。高校時代に下宿していた家の前を通り、初めての場所でしたが同窓会奨学会館にも立ち寄りました。 その時、もう一つ、とても嬉しいことが用意されていました。仕事の関係で、同級会や同窓会にほとんど出席する機会がなかった私のために、折角の機会だということで、本間さんが村山さんと共に、同級生に声をかけてくれていたのでした。雪の中、10数人の同級生が集まってくれました。私にとって、全く思いもしていなかったことだったので、言葉にならないほどの感激でした。当時、外はまだ雪、しかし私の胸はとても熱くなったことが、今でも昨日のことのように思い出されます。 私にとって卒業以来初めてとか、最初は顔と名前が一致しない人もいましたが、分かってしまえば50年は一足飛びです。高校卒業以来、約50年。思い出すと、楽しかったこと、苦しかったこと、大変なこと、いろいろありましたが、そんなことはどこかに飛んでいってしまいました。昔にタイムスリップしたように、次から次へとオーバーラップしながら話が盛り上がっていきました。思い出話、現在の仕事の話、時には、ちょっとした人生相談もありました。皆、それぞれの人生を積み重ねています。同級会はいつになっても年は取らない、本当に不思議な集まりです! それが私にとっての村上です。いつになっても、村上は故郷です。 (2012/7/15記) |
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