2023年12月号
  リレー随筆 「鮭っ子物語」  No.242


高校時代に聞いた音楽

河内 栄一
(かわうち えいいち)
関川村湯沢出身。1958年5月1日生まれ。
関小学校、関谷中学校、村上高等学校(29回生)を経て、1978年4月富士通電算機専門学院入校。
1979年4月富士通代理店、国際電子入社。特別区向け、財務会計システム、クレジットカード会社向けシステム、メガバンク向けシステムなどを開発。
2023年10月に退職。埼玉県戸田市在住。






筆 者








2023年村高同窓会関東支部の歴史散策の会での雅叙園にて
後列中央が筆者








 村上高校陸上部時代の写真
後列の左が筆者
 昭和49年4月に村上高校に入学しました。学校は今と同じ村上駅から5分位のところにありました。校舎の裏はでこぼこしていたような印象があります。グランドは弓道の練習場、テニスコート、手前に300Mのトラック、奥に野球場がありました。
 1年生の秋の学園祭で同じ陸上部3年生富樫さんのバンドが3年生の教室で演奏するのを見に行きました。UFO(脚注1)やフリー(脚注2)の曲を演奏していて、『ブラックナイト』(脚注3)が印象に残ってます。生の演奏を聞くのは初めてで興奮気味に聞きました。他のところで2年生がビートルズを演奏していて、ボーカルの人が声が枯れる位の熱唱だったようです。
 2年生になり、新入生が入学してきました。彼らが入学して、しばらくして、同じクラスの女子がクイーン(脚注4)の東京公演に行くと聞いたとき、当時、雑誌やラジオでしか知らない、クイーンを東京に見に行くなんて、衝撃的でした。          
 1学期の期末試験が終わった頃、岩船から通っていた、1年生の津島くんが「ジェフ・ベック」(脚注5)の『ブロウ・バイ・ブロウ』(脚注6)かっこいいんさ」と私に話しかけてきました。当時、バンド全盛の時代にジェフ・ベックの奏でる『ブロウ・バイ・ブロウ』の世界は異質なものでした。    
 秋の学園祭では生ギターの音色と共にかぐや姫の歌が流れていました。 
 11月下旬の雨の日の英語の時間、本間桂先生がテープレコーダーを持って来られ『枯れ葉』を聞かしてくれました。研究社の英語辞典と先生の引用する、シェイクスピアの文章の板書が思い出されます。         
 春休み、同級生の本間一也くんの住む桑川へ遊びに行きました。桑川は駅を降りると一面海が広がっていて、見慣れた山に囲まれた関川村の景色とは全く違い驚きました。帰り、駅で列車を待っているとき、『なごり雪』の汽車を待つ~の歌詞が浮かんで来て、遥か離れた東京に思いを寄せました。 

(脚注1)UFO         
イギリスのロックバンド、ギターのマイケルシェンカーは後にスコーピオン
ズを結成する。 
(脚注2)フリー         
イギリスのロックバンド。ヴォーカルのポールロジャーズは後にバッドカンパニーを結成する。        
(脚注3)ブラックナイト     
イギリスのロックバンド。デイープ・パープルの1971年のヒット曲 
(脚注4)クイーン        
1973年デビューのイギリスのロックバンド。1975年に初来日にして
全国8カ所でライブ開催、女性を中心に3000人ものファンが羽田空港で
空港で出迎えた。2018年に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』
では初来日のシーンは使われていない
(脚注5)ジェフ・ベック      
イギリス出身のギターリスト。1973年に初来日、以降、15回日本公演
を行っている。2023年、細菌性髄膜炎にかかり、1月10日に78歳で
死去。
(脚注6)ブロウ・バイ・ブロウ  
1975年、当時流行していたフュージョン色の濃い初のインストゥルメン
タル・アルバム。アメリカでゴールドディスクを獲得した。 


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次回予告

 
リレー随筆「鮭っ子物語」は、村上市・岩船郡にゆかりのある方々にリレー式に随筆を書いていただき、ふるさと村上・岩船の発展に資する協力者の輪を広げていくことを目的としています。 (編集部)
「鮭っ子物語」バックナンバー 
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