|
|
まいづる公園と武家屋敷
雅子妃殿下と村上とは、とりわけ深い関係があります。小和田家の先祖は、旧村上藩主内藤侯(5万石)の藩士で、雅子妃殿下の本籍地は、ご成婚まで村上市本町(現在の飯野一丁目)にありました。また、ご一族のお墓も西眞寺(寺町)本悟寺(細工町)にあります。
三面川は、世界初の鮭人工増殖「種川の制」を創設したことで知られていますが、この鮭増殖事業による育英制度で、旧藩士の子弟は学問に励みました。雅子妃殿下のご祖父毅夫様も村上鮭産育養所の奨学金で学んだ「鮭の子」のひとりです。
また、公園内の旧嵩岡家住宅は、復元される以前は村上市新町にありましたが、この住宅の旧所有者宅は雅子妃殿下のご祖母静様の父方の実家にあたります。
このように、村上と深い関係があると同時に、この「まいづる公園」内の旧嵩岡家住宅は、雅子妃殿下にとってより深いつながりがあるのです。
この公園は、雅子様ご成婚を記念してつくられました。
旧嵩岡家住宅(市有形文化財・まいづる公園内)
直屋・寄棟造りの住宅で、平成8年に現在地に移築復原された。この建物は玄関にはいるとすぐに茶の間があり、隣に主人の接客と居室を兼ね備えた座敷を備え、明確な接客と居住空間の区別がない。また、上屋の梁間が2間半ということから、隣の旧岩間家住宅と比較すると茅葺屋根が大きく見える。
旧岩間家住宅(市有形文化財・まいづる公園内)
東西方向に棟を持つ直屋・寄棟造りの茅葺き住宅で、平成7年に現在地に移築復原された。建設当初は連棟式の長屋形式の住宅であったものを安政5年(1858)に一戸建ての武家住宅に大改造された。茅葺屋根の梁間が2間と小さく、背面の増築した下屋根が大きいことでもうかがい知ることができる。
旧藤井家住宅(市有形文化財・まいづる公園内)
この場所にあった武家住宅を復原したもので、現存する直屋の武家住宅としては最も大きく、解体調査時に嘉永3年(1850)の棟札が発見された。城下絵図では、重野兵馬の屋敷とあり明治30年代に藤井氏が取得したものである。
旧成田家住宅(市有形文化財・新町)
南北方向に棟を持つ直屋・寄棟造りの茅葺き住宅で、平成7年に現在地に移築復原された。この建物は、現存している武家住宅が棟に平行するように玄関を持つ平入り形式であるのに対し、唯一妻側に玄関を持つ妻入り形式に特徴がある。 |
|