もどる もくじ めくる

 
  20世紀からの伝言
 北越後の里山   
                
1 臥牛山
                               平田 大六 
                                  
登山家・酒造家
  

  臥牛山、牛が寝そべっている姿に見える。地元村上の人たちに「お城山」と呼ばれ親しまれている。理由は昔、お城があったからだ.城の石垣だけが残っていて(財)村上城跡保存育英会で管理されている。豪族本庄氏の居城であって500年前16世紀前半までさかのぼることができる。建物は戊辰の役(1868)で焼失し、残った石垣等は国の重要史跡に指定されている。



 登り口は、村上市内の住宅地で、広い登山道がついていて、つづらおりの「七曲り」の坂を登れば30分たらずで南端の三角点につくことができる。西は、市街地を俯瞰(ふかん)し、そのむこうに三面川(みおもてがわ)河口、粟島、日本海。東には朝日連峰や遠く飯豊の山々をのぞむかとができる。スーツ姿でもなんとか登れる。

 四十数年前、私がまだ独り者の頃、ここを登山のトレーニング場にした。東西南北からよじ登りヤブコギの練習をした。真冬には、腰まで雪につかり、正面からいどんだ。そして、まだナイロンザイルではなく、マニラ麻の登山ロープの時代にこれを使って石垣を登り降りしてロッククライミングの道場にもした。人は何故山に登るのか、などというアルピニスト論にもひたりながら。

 現在は、積雪期でも毎日市民が登っていて足跡は絶えない。故人になられたが片岡角太郎さんが主宰された「しおでの会」の人たちは、年中毎朝登りつづけて三十年にもなる。
 


所在地 
標高
登山口
地形図
村上市
135m
村上市二之町
25000「村上」

どんな大雪でも、なんとか登れる山なので、まっ先にとりあげさせてもらった。

あなたの写真集を
作りませんか




新潟県村上市飯野1-3-31
Tel 0254-52-7206
 

もどる もくじ めくる